[公演・ステージ]

2/28の「ドリル魂~横浜現場編~」。 / 2009-03-02 (月)

 最近、すっかり不定期観劇blogとなりつつあるなぁ…。 そういうわけで、2月にごそごそっと見て来た各種公演について、感想をまとめていきます。 例によって、ちゃんとしたレポートにならない可能性が高いですが、それはご容赦を…(汗)。

 第1弾は順番が前後してしましますが、直近の先週土曜に見て来た「ドリル魂」から。

 会場は、神奈川県立青少年センター・ホール。 桜木町から徒歩5分、紅葉坂の上に神奈川県の文教施設が集まっている一角があるんですが、青少年センターもその中にあります。 ここには他に、県立の図書館や音楽堂、能楽堂などがあります。

 さて、ドリル魂はわたし自身は2007年9月の池袋現場に続いて2回目です。 池袋現場の感想はこちら

 ドリル魂は、建築現場を舞台にしたミュージカル作品です。 現場で起こる様々な事件をめぐる人間関係を中心に物語は進んでいきます。 恥ずかしいくらいにストレートで熱い台詞と進行が特徴の舞台です。

 今回の横浜現場編は、2007年4月の初演(厚木・新宿)、同9月の再演(美浜・池袋)に続く第3弾。 初演と再演も若干内容の変更があったようですが(どちらかというと、不測の事態により変更せざるを得なかったというか…)、 今回の横浜現場は、伊阪達也、AKB48のユニット渡り廊下走り隊をゲストとして迎え、大きく内容が変更されて上演されました。

 わたしが見たのは、28日夜公演。

 ゲストに関わる部分はストーリーも変更されていますし、新曲も用意されています。 池袋の時と比べて、全体的に展開がスピーディになったのと、ダンスがかなり増えていた印象ですね。 ただでさえハードなステージなのに、ほんとお疲れ様です…。

 今回変更された部分以外についても、歌もダンスもブラッシュアップされ、かなりキレがよくなっている印象。 池袋では、結構ハラハラしたようなソロも、しっかりと安定していて、正直驚かされました。

 メインのストーリーは池袋現場では、建築偽装が見つかって建て直しが…という話でしたが、 今回は施工主が倒産して、アラブの大富豪に買収されるという設定に変わっていました。 相変わらず、こういうとこに時事ネタ突っ込んでくるのは、扉座らしい。 まぁ、元請は相変わらず「木村建設」ですけどね(苦笑)。

 池袋現場のときは、体調の問題で出られなかったエアリアル担当の初代小梅こと桧山宏子の演技も見れたし、 やはり池袋現場で不名誉な欠席となった犬飼淳治も今回はしっかりと出ていて、そういう意味でもうれしかったです (犬飼さんは、去年の御伽の棺で、完全に一皮向けたと思ってます)。

 さて、今回のゲストの2組。

 まず、伊阪達也ですが、熱いサラリーマンを演じています。 横内謙介からの指示は「サラリーマンらしさを残して、現場連中と同化しないように気をつけろ」ということだったようですが、 出番の尺が短すぎ、この立場の違いが今一つわかりづらかった気がします。 それでも、個人としての見せ場は結構あり、我等が西ヤン(謎)のつけた結構ハードな殺陣もこなし、ハイテンションさは伝わってきました。

 次に渡り廊下走り隊の4人組。中学生2人、高校生2人というユニットです。 それなりに出番はあって、頑張ってはいましたが、演技については今後に期待ということで。 歌のシーンではさすがに堂々としたものでしたけどね。

 彼女らの本領が発揮されたのは、公演後に行われたアフタートークショウ。 4人揃っている安心感もあるのかも知れないが、横内謙介にがすがすツッコミを入れている様は、苦笑するしかなかった。 まぁ、横内謙介がすごい人だというのも、あまりわかっていないのかも知れないけど(苦笑)。

 ただ、あのフリートーク状態で、舞台上で臆することなくぽんぽんと言葉を返していく様は、 さすがに舞台慣れしている(というか、慣れすぎている)印象で、素直に感心しました。 あのクソ度胸(あえてこう書く)は、もしこれから舞台をやるのであれば、大きなアドバンテージになると思う。 もちろん、演技自体がモノになるかどうかは、素質と努力次第でしょうが。

 いずれにしても、このゲストのおかげで、ただでさえカオスなドリル魂が、ますますカオスになりました。 それは客席も同じで、色んな人種がごった煮になっている感じで、面白かったです。 ただ、AKBファンの方々は、PPPHやコールの類はちょっと勘弁して欲しかった。 君達の熱い思いは、秋葉の常設劇場でぶつけてくれたまえ(苦笑)。 まぁ、設定上「初恋ダッシュ」でコールかけるのはありかなぁ…むむむ。

 さて、ここからは総括というか、色々この公演をきっかけに思ったことを書く。

 多分、今回のゲストについては(特に4人娘については)、既存の扉座ファンからは賛否両論あると思う。 ぶっちゃけ、否の方が優勢ではないかとさえ思う。

 ただ、否という人に言っておきたいのは、今回の公演は、主催が神奈川県の文化課であり、 「若者が観劇する機会が減っているので、若者が来てくれて、楽しめるような舞台を」という前提から始まっているということ。 わたしもそういう意識でいたので、今回、特に不満を感じることもなく、微笑ましく見ることができました。

 実際、blogなどを巡回してみると、伊阪達也目当て、4人娘目当てで来ていた人達も、 素直に楽しんでくれた人が多いようで、特にエアリエルの演技には、みんな感心したようだ。 そういう意味で、ゲストを呼んだ意味がちゃんとあったのではないか。 それも、舞台演劇界ではない世界から人を呼んだからこそ、客席にもコラボレーション効果が出たと思うのです(伊阪さんは業界に片足突っ込んでますけど(笑))。

 振り返ってみると、わたしの演劇の興味は、サクラ大戦歌謡ショウが出発点です。 最初の興味は当然のごとく「サクラ大戦の声優さんがやってるショウだから」だったわけですよ。 ただ、そこから舞台演劇そのものに興味を持ち、サクラつながりで扉座を見るようになり、その他多くの演劇等も見るようになっていった。 今では興味を持てば、ごくごく小さな劇場に単身突っ込んでいき、ほとんど出演者の身内(多くは演劇関係者)の中に紛れて観劇することもある。

 そんな自分からしてみても(いや、だからこそなのかな)、やはり演劇は敷居が高いと思う。 演劇をやる人たちが、コミュニティを形成しているおかげで、逆にそうじゃない人達との接点が薄れてるというのかな…。 誤解を恐れずにいってしまえば、演劇関係者だけが固まって何かやっているように見えてしまうのです、外から見ると。

 元々、扉座は厚木市とタッグを組み、本公演を必ず厚木で市民向けに上演しています。 また、学生向けワークショップにも熱心で、演劇の普及に力を入れている劇団です。 そういう扉座が、今回の公演を行ったのは意味のあることなのではないかなぁと。

 今回客席に学生の姿を多く見ましたが、その彼らがこれをきっかけに、1人でも多く今後も観劇の習慣がついたらいいなぁと思います。 きっかけは、なんだっていいじゃない。大事なのは、それをどうつなげていくかだよ。 それこそ、AKBファンが扉座ファンになったりしたら、面白いじゃない(笑)。わたしゃ楽しい舞台がいっぱい見たいだけなんじゃよ。

 …勢いに任せて書いたら、またなんか話が発散しすぎた気がする(苦笑)。失礼いたしました。

扉座公式サイト

 写真の説明。1枚目はFM YOKOHAMA「トレセン」のスタジオ内で建築された赤レンガマークタワー(笑)、2枚目がパンフレット、3枚目がチラシとセットリスト。